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契約のむつかしさ

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このような報道をみるとつくづく思うのが、契約のむつかしさ。

詳細は分からないが、報道の内容をみると

・機材の無償提供
・ジャマイカチームがオリンピックで使用しない場合は違約金を支払う

という内容だ。

機材を提供するスポンサーという立場なら真っ当な契約のように思えるが、この情報だけをみるとジャマイカ側に優位な契約であることは言うまでもない。

違約金がいくらなのかは分からないが、お金を払えばジャマイカチームはオリンピックで下町ボブスレーを使用しなくて良いという契約にも解釈できる。

機材を提供してもらい、最後の最後でやっぱり嫌って言ってお金を払えば下町ボブスレーに乗らなくて良いということだ。

むろん簡単に契約を破棄できないよう、下町ボブスレー側は違約金の額を高額するだろうが、この場合高額ならではの問題も発生する。

仮に払える額なら違約金をすぐに払うかもしれないがそれでは抑止効果にならない。逆に高額だと違約金を払わない。払えないという事態になる。

契約しているのにと思うかも知れないが、お金がなければ払えないのは当然ですよね。

違約金が支払われない場合は、下町ボブスレー側は契約書を元に裁判を起こすかどうかの判断を迫られるはずです。
もちろん裁判を起こせば下町ボブスレー側が勝つ確率は高いが、ここで勝ったからと言って裁判所がお金を立て替えて払ってくれるわけではなし、徴収もしてくれません。

あくまでも裁判所は契約書に嘘はありません。約束破ったんだからちゃんと契約書通りジャマイカさん違約金払いましょうという判決を出してくれるだけです。

それでもお金を払わないとなれば、下町ボブスレー側はジャマイカのボブスレー協会の資産を差し押さえてもらうなどの処置をするはずですが、ジャマイカのボブスレー協会にどれだけ資産があるのかは蓋を開けてみないとわからない。

結果高額違約金を設定していても手に入らない確率は高いということです。

そうジャマイカ側からみると契約書に違約金条項があっても、今回の契約を解除するのに、ためらう理由にはならなかったいということです。

つまり日本側からみれば抑止効果にならなかったということです。

この辺が契約のむつかしいところだ。

一節には、年末の別の大会で下町ボブスレーが届かず、他社製のものを利用し調子が良かったことで乗り換えられたという報道があります。

不運といえば不運だったかも知れないが、作るだけではなくアフターフォローやリスク管理という点でも、選手に他社製のものを近づけないということは大原則だったはずです。

もしこれが原因でソリを他社製にされたのなら悔やまれるだろう。

もちろん選手にとってみれば、4年に一度のチャンス。

可能性があるなら契約を破棄してでも、他社製を使用し結果が良ければ使用したいという思いは強いはずだ。

人の心は変わる。契約書を交わしたからといって安心してはいけない。

そんな1日だ。

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MOT(技術経営修士)取得後、9年勤めた会社を退職し、現在はフリーランスの営業・業務代行として活動中。 特許のライセンス契約(締結先)など、ちょっと小難しい内容から、ホームページ製作やカタログなどの販促物まで、営業や販売に付帯する一連の仕事を請け負っています。 Blogは好き勝手なことを書いています。本や食べ物、時々お仕事の話がでてきます。
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