今年100回目を迎える夏の全国高校野球選手権大会の概要が発表された。
無料だった外野席が有料になり、バックネット裏の中央特別自由席を全席前売りの指定席に変更された。
有料化の目的は、混雑緩和とトラブル防止だ。
近年甲子園のトラブルといえば、特定の人がバックネット裏を暗黙に指定席化し、他の観客と小競り合いが起きたことは有名だ。
それをうけてか、一部バックネット裏の座席は、子どもたちへの招待席となった。
これにより座席トラブルの回避できたのかなと思ったが、一部座席を指定席化し前売りをするというのだから未だに収束していないようだ。
しかし前売り指定席となると、今度は転売目的によるチケットの買い占め問題が起きるだろう。
開会式や決勝戦。人気校の対戦カードとなれば、どれぐらいの値段がつくのかは計りしれない。
従来どおり当日並べば買える自由席もあるので、それほど大きなトラブルにはならないと思うが、甲子園に限らずそろそろ本気でチケット転売の対策を講じる必要はあるだろう。
それではどんな方法があるのか。
実際にいまだ解決されていないということは、防止システムを構築するのは難しいのだろうか。
であるならば、転売する方の気持ちになって考えてみたらこの問題の解決策は見えてくるのか。そんな気持ちで考えてみた。
転売の目的は、お金(利益)になるからだ。
それ以外にはないだろう。もしそれ以外にあるとすれば買い占めて優越感に浸りたいか、お金を払ってでも無観客にしたいという恨みだろう。普通はお金だ。
ここは仮説だ。5,000円のチケットを6,000円ぐらいでしか売れなかったら転売をするのだろうか?
もちろん損をしなければやるという人もいるが、あまり利益が出なければ転売する人は少ないだろう。
なぜなら人気のない講演チケットの転売は聞いたことがないからだ。つまりお金にならないからやらないというロジックは成立する。
そもそも転売で高額の値段が付く席の傾向は、良席と呼ばれる席が多い。
だったら良席は最初からもっと高い座席料を設定することで転売を防ぐことはできないのか。
実際メジャーリーグでは対戦相手や開催する曜日などで、座席の料金が替わるシステムを取っている球団があるという。
だったらこのシステムを導入してみてはどうか。
野球だけでなく転売されているデータ(オークション含む)を解析すれば、観客がそのイベントのある席にお金を出すラインというのが自ずとわかるはずだ。
それに近づく価格で良席を発売すれば、業者も仕入れ価格が高騰する。
そうなれば、売れ残りリスク、売れても利幅が取れないとなれば、転売をする可能性が低くな転売をする人が少なくなると予想するがどうだろうか。
もちろん急な仕事で行けなくなる人も居るだろう。
素直にここは電子チケットを普及させ、一定の手数料を差し引いて、買い戻すシステムがあった方が良いと思う。
行けなかった人には申し訳ないが多少の犠牲(費用)は負担してもらう仕組みにしておかないと不正に買い占める人が出てくるからだ。
また電子チケットには、チェックイン機能(またはチェックアウト機能)をつけると良い。
チェックイン機能とは遅刻してでも当日イベントに参加する意思があることを示す機能だ。
つまり実際に入場した座席とチェックインがONになっていない座席は、当日来場予定がない座席だ。
一定の時間になったらその座席を当日販売に切り替えて販売する。
そうすれば多くの人が見られるだろう。
紙のチケットはどうするんだという意見もあるが、これだけスマホなどの電子機器が普及した以上、どこかで線引きし、電子チケットに対応することは必要だ。
まだまだ紙の文化が根付いているだけに、難しい側面もあるが、オリンピックもあるだけに、本気で取り組んでみても良い課題のような気がする。
TKAgent
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