医薬品・医療機器バーコードGS1-128(ジーエスワン128)について
1999年医薬品・医療機器のバーコード表示のガイドラインが出てから16年。
今年7月に新しい転機を迎える。
平成27年7月以降
内用薬の調剤梱包単位への新バーコードGS1データバーの表示
外用薬の調剤梱包単位への新バーコードGS1データバーの表示
販売梱包単位のJANコードから新バーコードGS1データバーの切替
元梱包単位のITFコードから新バーコードGS1データバーの切替
などである。
既に対応している会社もあるが、中堅企業は対応に追われているようだ。医薬品や医療機器の会社ではバーコードについての知識がないため、ソフトウェアの会社やラベルを印刷している印刷会社に聞くことになる。しかし彼らはバーコードに関しては素人のため回答がままならない。またバーコード機器メーカーに確認しても、営業は機器販売をするだけで、専任担当者がいないとこちらも回答がままならない。
私は2000年~2006年にかけてバーコード機器メーカーでUCC/EAN128(GS1-128 旧名)の専任をしていたこともあり、他の営業にアドバイスをしたり、自分自身で各社にUCC/EAN128(GS1-128 旧名)のラベル発行ソフトの導入もしたことがある。
先日医薬品メーカーの友人にGS1-128について聞かれたので何点か要点を絞って回答をした。しかしバーコード関連の営業から期間が開いてしまっていたため、最新の情報を確認するのに、流通システム開発センターのセミナーに参加し情報を得てきた。他にも困っている方のお役に立てればと想い医薬品・医療機器バーコードGS1-128について書きとどめておく。
はじめにバーコードとは
スーパーやコンビニで見かける縞々模様(大抵が白黒)の縦線を総じてバーコードと読んでいます。コンピューターのデータ入力手段として用いられています。
さて、縞々模様(バーコード)にもいろいろな規格があることをご存知だろうか?
JANコード、ITFコード、CODE39、CODE93、CODE128
そして今回の GS1-128
何が違うのかなと思うかも知れませんが、単純にいってしまえば縞々模様が違うといえばわかり易いかも知れません。
例えば JANコードとCODE39で”123456789012”をデータを表示させると(一番最後のデータはチェックデジット)
こんな感じになります。
同じ”123456789012”でもバーコードの種類によって違う縞々模様が違うことがわかります。
次にちょっと話が飛躍しますが、バーコードを利用したシステムについてのイメージを書くとこんな感じになります。
バーコード(商品や箱につく) 、スキャナー(バーコードを読み取る) システム(読み取ったコードを照合等行う)
この3点があって始めてバーコードシステムとして運用できるわけです。
もう気付いた人いますかね?
複数の人が使うシステムでは予めルールを決めないと運用ができませんね。
単純に言ってしまえば、医薬品、医療機器のバーコード(データ入力)についてはGS1-128を採用すると決めたので、各社このバーコードを印刷する必要が出てきたわけです。
バーコードの下に表示されている文字 ヒューマンリーダブル
医薬品医療機器バーコード GS1-128の前にもう少しバーコードのお話を・・・
バーコードの部分が汚れたり、かすれたりすると、バーコードを読み込めない場合があります。そのためバーコードの下に何の数字や文字をバーコード化したのか表示させときます。これをヒューマンリーダブルと呼んでいます。バーコードが読めないときなどはここの数字や文字を直接キーボードから入力します。
ここまでは何となく理解できると思いますが、バーコードに詳しくない人はここからちょっと厄介になってきます。
チェックデジットについて
バーコードの正確性や誤読率改善のためにチェック用の計算式を用いて値を算出し、データの一番最後に計算値(英数字、符号)を最後につけます。バーコードの種類によっては必ず必要なものです。今回のGS1-128を構成する、CODE128(バーコードの種類)はチェックデジットは必須になります。
バーコード生成ソフトなどではチェックデジットありと入力すると自動的に計算してくれます。
生成ソフトが無い場合は計算して算出する必要があります。
GS1-128はCODE128ではない
GS1-128はCODE128のキャラクタ構成(縞々の基準)を利用しています。そのため
GS1-128 = CODE128 と思ってしまいますが
GS1-128 ≠ CODE128 ではありません。
ここがバーコードに詳しくない方が間違ってしまう最大のPOINTのようです。
GS1-128のルールでは、必ず コードセットCを設定し、次に [FNC1]を設定。これでCODE128ではなく、GS1‐128であることを宣言します。
( コードセットCはCODE128の コードセットCのキャラクタ構成(縞々の基準)でバーコードを表示するということを宣言します。)
その後個装表示に応じたアプリケーション識別(AI)を挿入し、その(AI)に対応したコードを記載していきます。
今日のバーコードのお話はここまで・・・
次回は具体的に GS1-128についてと梱包箱や中箱、個装への表示方法について説明したいと思います。
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