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ご両名の説明はいらないだろう。ホリエモンこと堀江貴文さん。大王製紙前会長の井川意高さん。お二人が対談された内容が本になって発売された。
お二人に共通することは、東大入学(堀江さんは中退、井川さん卒業)して、上場企業の経営者になり、逮捕。のちに刑が確定し刑務所に収監されたという経歴の持ち主だ。
似ている。いや似ていない。堀江さんは対談のなかで、私たち江川と西本ですねと仰っていたのは印象的だった。これは漫画「江川と西本」に準えて発言された一節だ。
巨人に入団するまで、江川さんはエリート街道まっしぐら、西本さんは田舎の高校からドラフト外で這いつくばって巨人に入団していく。
井川さんは大王製紙の御曹司として、子供の頃から恵まれた環境で育ち、東大に入学する。堀江さんは普通の家庭に、育ち田舎から脱出するために東大を目指して入学する。
東大というスタートラインにたってしまえば同じだが、そもそもそこに行き着くプロセスが違うのだと。それはまさに巨人に入団した、江川さんと西本さんぐらい違うのだと堀江さんは言っているのだ。
しかし井川さんは、俺そんなエリートじゃないよ。東大法学部の中じゃ落ちこぼれだよ。
だって、司法試験や国家公務員の上級試験に受かるやつなんてまわりに沢山いたからねって。
対談の内容は普段私たちがみることのない、塀の中お話が中心に展開されていく。
お二人とも今だか話せる内容も語ってくれています。知らなくてもいいのかも知れませんが、知らないことに興味をもつことはいいことです(笑
早速内容を一部ご紹介したいと思います。
刑務所と留置所の違い
刑務所・・・刑が確定し更生する施設。ゆえに自由は効かない。
拘置所・・・刑が確定していないので、ある程度は自由が効く。
死刑確定者の収容されている場所。
もちろん拘置所も100%自由というわけではない。ただし差し入れや、面会などは刑務所に比べれば自由なのだとか。ここに収監されている日数は、刑が確定した場合加味されるので、刑務所に収監されることが確定しているなら、ここに少しでも長くいる方がマシだと言う考えもあるそうだ。
ただ人と遮断されることに慣れていない人は、しゃべれないということに物凄くストレスを感じるそうだ。だから堀江さんは拘置所より刑務所の方が良いと言っている。
逆に井川さんは一人になることが苦痛ではないので、できれば刑務所より拘置所の方が良いと言っている。
こんなことは入った人でないと言えない感想だ。
特に拘置所の差し入れは、入った人とそうでない人で考えに違いがでるそうです。
堀江さんのときは、K1の石井館長が花を差し入れてくれたという。この一本の花が、無機質な部屋に一時の明かりをともしてくれて、心がパッとなったと言っている。普通なら花など送らないだろう。
井川さんのときは、堀江さんが厚手の座布団を差し入れたのだとか。拘置所ではずっと座っていないといけないので厚手の座布団は重宝するのだとか。
どちらにしても、経験者ならではの視点だ。堀江さんは知り合いが拘置所に入ったら、今後も厚手の座布団を送ると言っていた。
刑務所のごはん
刑務所は所長の裁量権がゆるいので、どの刑務所に入るのかによって、当たりハズレがあるという。どの刑務所に行くのか、本人が決めるわけではないので、あとは運次第のようだ。
そんな中堀江さんが入った長野刑務所は当たりだったそうだ。
しかし井川さんが入った喜連川社会復帰促進センターは外れだったそうです。
まぁ普通に生きていれば入らないと思う刑務所も、お二人いわく、目立ちすぎて、検察に睨まれたら普通の人でも刑務所行きますよって言っていたのは衝撃だ。
それにしても、土用の丑の日にはうなぎがでる長野刑務所と白湯のような味噌汁がでる喜連川社会復帰促進センター。確かに一例ですが、これだけ聞いても食事に差がありそうだ。
しかし両刑務所もお正月はおせちが出て、いつもよりは食事が豪華になるという。しかし白米が恐ろしいぐらいのまずいのだとか。
普段は麦飯なのだが、お正月の3日間は麦飯から白米にかわり出される。しかしその白米が古米なのか、古古米なのか、恐ろしいぐらいまずく普段食べている麦飯の方がよっぽど美味しいのだそうだ。ふたりとも言っているのだから間違いないのだろう。
井川さんは面会に来てくださった、ある政治家に食事の酷さをお伝えしたらしいのです。これが通ったわけではないのかも知れませんが、翌年はまともな白米がでたそうです。やっぱり刑務官も同じものを食べた方がいいんではないのかと言っていた。
獄中ダイエット
お二人とも刑務所にいる間は規則正しい生活を送ることになる。
堀江さんは30kg、井川さんは10kgも体重が落ちたという。
今流行のライザップより効果があるとお二人は言っている(笑
井川さん、シャバに出た日、そんなに飲んだつもりはないのに、翌日から2日もお酒が抜けない状態になってしまったのだとか。肝臓もお酒を抜くことで復活するようです。
ただお二人とも本当はシャバに出てきて、味の濃いもの(美味しいもの)をゆっくり食べたいのに、結局皆がお祝いしてくれるので、しゃべって食事はほとんどできなかったと言っていたのは印象的だった。
対談は幼少期のことや、今後のことなどもお話されています。
今日は小菅拘置所(東京)の一般公開日です。
拘置所に行かないまでも、本で刑務所や拘置所のなかを覗いてみるのはいかがでしょうか。
週末におすすめの一冊です。
TKAgent
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