“食品ロス”を減らせ 期限が近い商品を買うと「dポイント」 NTTドコモが実験
試みとしては面白そうだ。
今でもスーパーでは、消費期限(賞味期限)間近のものは、値引きシールが貼られ、買って行く人がいるのだから可能性は十分にある。
しかし
購入商品のレシートと、賞味期限か消費期限を撮影して「ポイント申請」をすると、条件に合致している場合、店舗側が定価の約20%相当のポイントを付与する。
アプリを使うとのことだが、手順としては面倒くさそう。
本来目的は食品ロスを減らすことであって、ポイントを集めることではないはずだ。
しかしこの実験はNTTドコモ主体であるから、Dポイント(ドコモのポイント)を集めることに目的がすり替わってしまっているのはしょうがないかな。
消費者心理としては、消費期限ギリギリのものはちょっと嫌だが、今日明日食べるし、安くなればそれで良いという人は少なくないだろう。
この安いという感覚は、ポイントであっても、値引きであっても、還元して貰えるなら良いということだ。
つまり値引き(ポイント付加も含め)によって、食品ロスをなくす実験として考えるならば、次のような考えで実験してみてはどうか。
通常同じ商品は同じ棚に並んでいる。
そこに新しいもの(消費期限が長いもの)と古いもの(消費期限が短いもの)が混在していれば、人は心理として新しいものを買うだろう。
結果、古いものは常に残る。そして期限オーバーし食品ロスにつながっていく。
だったら日付が混在しないように、補充をすれば良いと言う考えもあるが、決まった人員でお店を回している以上、オペレーション的に混在して並べないということはむつかしいだろう。
結果今は消費期限ギリギリや、賞味期限ギリギリのものには、値引きシールを貼って販売をしているということだ。
であるならば、新しいものと古いものを混ぜた瞬間に、古い方に値引きシールを貼ればよいのではないか。
そうすれば、何が何でも新しいものだけを優先的に買っていくということに歯止めを効かせることができるのではないだろうか。
もちろん、消費期限や賞味期限がギリギリになればさらに値引きをしていく。
つまり従来の値引きは、期限があるなしだけで貼られていたが、もう一つその間に値引くタイミングを入れることにより、消費期限は十分にあるが、真新しいものよりはお得感ありとする。
ある程度ロスする食品の傾向は分かっているのだから、まずはそれらを対象に行ってみればいい。
もしかしたら、常に真新しいものが消費されるのではなく、ちょっと古いものも消費されるかもしれない。
最終的にはコストとの兼ね合いになるが、
商品にICタグが搭載されるようになれば、製造年月日もデータとして入れらるだろう。
そうなれば今回ドコモが行う実験のオペレーションもスムーズにできると思う。
しかし先ずは、十分に消費期限、賞味期限が混在している場合でも、割引があれば、真新しいものを優先的に買うのか買わないのか実験した方が有意義であるように思う。