やっぱり夏はミステリーということで江戸川乱歩の黄金仮面を読んだ。
小学生の時に一度読んだ記憶があるのだが、内容を全く覚えていない。
しかし表紙があまりにもインパクトだったので、大人になっても忘れることができない作品だ。
▼ポプラ社 少年探偵団シリーズ「黄金仮面」
この表紙は当時ポプラ社から発売されていた少年探偵団シリーズ。
数年前に文庫サイズでリバイバルされたのだが、黄金仮面は発売されなかった。
今回「黄金仮面」を読んでわかったのだが、元々は少年探偵団が出てこない物語なんですね。
その後ネットで調べたら、当時ポプラ社で発売した少年探偵江戸川乱歩シリーズはものすごい人気で、少年探偵団が出ていない江戸川乱歩シリーズ(黄金仮面他)も、加筆、修正をし発売したとの記載がありました。
本当はこの表紙の本が欲しかったのですが、諦めました(笑
さてこのあとは物語について書いて行こうと思います。
多少ネタバレもありますので、まだ読んでいない方、これから読もうとする方は、しばしお別れです。そうじゃない方は↓の方向にお進みください。
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東京に突如現れた黄金の仮面を被った怪盗。
上野博物館で展示品の大真珠が盗まれるところから物語は始まる。
厳戒の警備のなか黄金仮面は大真珠を見事に盗み出す。
しかし警察に見つかってしまう。
ここから警察と一進一退の攻防が始まる。
黄金仮面が逃げ込んだ場所は、上野博物館の裏で行われていた芝居小屋。
なんとその芝居の演目は、いま巷で噂の「黄金仮面」が題材。
突如現れた本物の黄金仮面と追いかける警察。
観客は演目だと思って笑っている。
木を隠すなら森の中にと、言いたいところだが黄金のマスクを被った怪盗では隠れようがない。
しかし警察の行く手を観客が阻む。
やっと追い詰める警察。
しかしあれ不思議、いつの間にか、その場から立ち去ってしまう黄金仮面。
この時警察は黄金仮面が変装の天才だとは知らなかったのだ・・・
そんな中黄金仮面の逮捕に立ち上がったのは、名探偵明智小五郎。
主役の登場だ。
警察と共闘し黄金仮面を追い詰めて行く明智小五郎。
しかし追い詰められた黄金仮面は、相手を殺すのを厭わない。
なかなか逮捕には近づけない。
そんな一進一退が続く。
そして最後に明智は自ら命をかけて、黄金仮面に戦いを挑む。
予想通りか、予想が外れた方が良かったのか、部屋に乾いた銃声が響き渡る。
明智の運命は尽きてしまうのか。
ご興味のある人はぜひ一読ください。
昭和の時代にこれだけの仕掛けを思いついて書いたのかと驚かさせる一冊だ。