今日は野球のお話。
いよいよ昨日からクリマックシリーズのファイナルステージが始まった。
各方面でクライマックスシリーズの仕組みを替えるべきだという声が多く聞こえる。
・1位のチームをもっと優位にするべきだ。
・5割以下のチームは進出するべきではない。
・ゲーム差でアドバンテージを拡げろ。
・そもそも辞めろ。
このシステムには色々な批判はあるが、2リーグ制6チームでクライマックスシリーズを行うにはベターな方式であると思う。
日本のクライマックスシリーズの場合
あくまでもシーズン1位のチームが勝つことを優先させつつ、振興的に旨味を持たせなければいけないという目的がある。
つまり、2位3位のファーストステージは、どっちが勝とうが振興的に盛り上がればOK.
またファイナルステージに進出する前に投手を沢山つかって、ファイナルステージの初戦からエースピッチャーを使えない状態にするのが目的だ。
過去11年の結果をみれば分かる通り
パ・リーグで1位以外のチームに勝ち進んだのは、1チーム。
セ・リーグで1位以外のチームが勝ち進んだのは、3チーム。
と、ほとんど1位のチームが勝ち上がっていることがわかる。
また最初の年。2007年は1位のチームにアドバンテージがなかったの。
これを除くと、今の方式(アドバンテージあり)では、10年で
パ・リーグで1位以外のチームに勝ち進んだのは、1チーム。
セ・リーグで1位以外のチームが勝ち進んだのは、2チーム。
ということになる。
数字だけ見れば1位のチーム有利なのは言うまでもないだろう。結構現行システムって1位に有利なんですよね。
また2004年から2006年のパ・リーグで開催されていた、上位3チームによる優勝決定戦。(いまのクライマックスシリーズの原型)
2004年、2005年は1位と2位が5ゲーム差以上なら、1勝のアドバンテージありというルールだったが、2004年は4.5差。2005年は1差で、1位のチームにはアドバンテージは与えられなかった。(このときは5回戦で3勝したチームの勝ち)
たまたまなのか、2年連続でファーストステージを勝ち抜いたチームが1位のチームを破り、リーグ優勝をするという結果になった。
ガチンコで5回戦となれば、1位のチームにそれほど優位に働いていないようだ。
2006年は、無条件で1位のチームに1勝のアドバンテージを与え、無事1位のチームがそのまま勝ち進んだ。
正直3年間のデータで判別するには難しいが、2007年のセ・リーグでもアドバンテージなし5回戦で、1位のチームが敗れたことを思うと、現状の6回戦(実質7回戦)アドバンテージ1勝で、4勝した方の勝ちは、いびつなシステムのように思うが、結果だけみれば妥当なシステムだということが分かるだろう。
無論1位のチームが優位であっても、下剋上と呼ばれ下位チームが1度も進出することができないのであればシステムとしては不適切だ。また5割以上下位チームが進出するようであれば、1位の優位性は保たれていないと言えるが、10年で、1度や2度というのはある程度適切な割合のように感じる。
プロ野球ファンとしては、そろそろシステムを変えてほしいという声は多く聞こえるが、この実績を見る限り、クライマックスシリーズを2リーグ制6チーム。各リーグ3位以上進出であれば、ベターなシステムだと言わざるを得ないだろう。