少し寂しい。
先日舞鶴市で行われていた大相撲春巡業で、舞鶴市長が土俵上で倒れた際に起きた出来事で、色々な意見が飛び交っている。
「伝統が大事なのか人命救助が大事なのか」
「いっそう土俵に女性をあげることを解禁すればいい」
「男女差別だ」
「やっぱり相撲協会は駄目なのだ」
「アナウンスはおかしい」
「そんなことしていると相撲ファンが離れる」
「私はトイレに行っていたので知りません」
しまいには他の市の女性市長が
「私は土俵に上がれなくて悔しい」
など、色々な意見が報道された。
一部報道にある通りなら、人命にあたったこの女性は周りに土俵に上がってもいいですかと確認したという。確認したことが事実ならば、この女性は相撲の歴史や伝統を理解し、通常なら土俵に女性が上がってはいけないことを知っていた。仮に確認していなくとも、巡業を観に行くぐらいの相撲ファンならば、知っていたに違いない。
つまり上がっちゃいけないことを知りつつ、この人は土俵にあがり人命救助を優先したのだ。
この行動にもっとフォーカスをあて称賛すべきだろう。
人はやっては駄目だと頭にインプットされていると、自分にブレーキをかけ行動に移せない生き物だ。
一瞬の判断なら、尚更だろう。
実際にあの現場で女性より先に土俵に上がった大半の男性は
私たちは医者(医療従事者)じゃないから?
そもそも倒れた人に触っていいの?
で何するの?
きっとそんな理由が頭をよぎったんだろうと思う。
つまり自分にブレーキをかけ、ただ眺めていただけ。
実際私も似たような現場に遭遇したことがあるが、素人が倒れた人に心臓マッサージをするって怖いですよ。
この時は119に通報して、オペレータから救急隊員が行くまで、心臓マッサージしてくれって言われたのでやりましたが、できれば他の人に変わってもらいたいという気持ちでした。
彼女が医療従事者という報道もありますが、それを差し引いても
人命救助にあたった行動をもっと称賛するべきだろうと思う。