敗戦の弁。
「不徳の致すところ」「実力不足」「応援してくれたのにすみません」
落選者の発する第一声。
著名な候補者であればその言動がテレビに映し出され全国に放送されてしまう。
涙をぐっと堪える人、一粒の涙がそっと頬を伝う人、頑張って最後まで笑顔に見せる人。
敗戦の弁も人によって様々だ。
「あと10日選挙戦があれば有権者に訴えかけることができた。」と敗戦の弁を語った人もいた。
この人も選挙戦を通じて、もっと有権者に訴えかけることができたなら。そんな素直な気持ちが発言にでたのだろう。
総理大臣の専権事項といえども、常識的に考えて次の衆議院選挙が1ヶ月後にある確率はゼロだろう。そうなれば少なくとも次の選挙は2年後、またはそれ以降になる。今日から数えれば700日以上の月日があることになるわけだ。
もし彼があと10日必要だと思っているなら、あなたの想いや、あなたの所属する党の政策を、今日から訴えれば次の選挙までには十分な時間があるといえるだろう。
たまたま著名な人だからこそテレビに映ってしまったが、こういう敗戦の弁を言う人は、この人一人ではないはずだ。彼の、いやこのような発言をした彼らの今後の活動がどこに向かうのか見てみたい気もする。
結果だけみれば、自公政権安泰。立憲民主党の飛躍。希望、維新失速。共産大幅議席減。と言ったところだろう。しかし数字をみると野党の議席の配分が変わっただけのようにも見える。
ある党の代表が、政治とは永田町の論理で、椅子取り合戦であってはならないと発言していた。そのとおりだと思うが、民主主義の基本は多数決で数の多い方が正義となる面も持ち合わせていることも事実だ。過去を忘れ再び椅子取り合戦にならないよう頑張って貰いたい。
最後に著名な若手議員がテレビのインタビューでこんなことを言っていた。
「政治だけではないが、物事は綺麗ごとだけでは前には進みませんからね。」
これが事実のような気がする。